「これからの法律家」を考える会
設立趣意書

 改革には理念が必要です。改革を見直すにも、進めるにも、同じく理念が必要です。わが国は司法制度改革審議会が最終意見書を提出した2001年以降、数々の司法制度改革を実施してきました。法テラスが設立され、刑事裁判に市民が参加する裁判員制度が始まり、実務法曹教育の中核を法科大学院が担うこととなりました。それから10余年、制度改革のひずみが各所で生じ、とりわけ司法制度を担う法律家のあり方に関する言説は百家争鳴のごとくです。

 価値観の多様化、少子高齢化、グローバル化、産業の空洞化など、社会の構造は大きく変化しています。これに伴い、市民や社会は、より複雑で、国際的、専門的な問題を抱えるようになってきています。こうした状況で、法律家は、市民や、社会のためにこれからどこで、どのような役割を果たしていくべきなのでしょうか。市民や社会のために、法律家は、何を変えず、一方で何を変えていかなければならないのでしょうか。今、改めて、市民や社会の負託にこたえることのできる「これからの法律家」について考えなければならないときが来ています。私たちは、法科大学院で教育を受けた若手法律家の集まりです。次代を担う若い世代がこの問題について意見を発信することで市民や社会の役に立つことができればと考えました。

 私たちは、ここに、趣旨にご賛同いただける皆様とともに、若手法律家の自発的な集まりとして、「これからの法律家」を考える会を設立いたします。

 市民や社会のために、法律家はいかなる役割を担うべきか、社会が法律家を養成する意義はどこにあるのか、法律家の養成は如何にしてなされるべきか、いま法律家の養成制度に必要なものは何か。

 全国の若手法律家と連携して議論の場を創出し、定期的な会合を通じて「これからの法律家」に関する議論を深め、意見書の公表などにより「これからの法律家」にかかる「理念」や「具体的な提言」を発信してゆきたいと考えております。

発起人一同

2013年2月7日

発起人(一部)

新井健一郎、井桁大介、小島秀一、香西駿一郎、亀田康次、河﨑健一郎、後藤大、小松圭介、酒田芳人、鈴木幹太、深澤諭史、水上貴央、明神健一郎、武藤高晴、山川幸生、山田守彦